たまるちゃん
他の金融機関も同じ状態なのではないかと不安です。。。
今は金融機関に就職しないほうが良いのかな?
コストの低い新卒・若手社員は重宝される時代になるのじゃ。
リストラの荒波に揉まれるのは50歳前後の高コストな人員である。
20代にとっては今が旬の就職先じゃ!
デザイナーズ
- 金融機関は採用を2割絞った
- メガバンク「大リストラ」後の未来は若手には明るい
記事の信頼性

デザイナーズ(@designers_kinyu)
- 現役の金融機関営業員
スタートアップ企業・VC担当 - 豊富な金融営業経験
リテール6年半・ホールセール5年以上 - トップセールス
リテール最高年収:2,200万円
このブログを書いているデザイナーズは、現役の金融機関営業員です。
リテールではトップセールスで、最高年収は2,200万円でした。
現在はホールセールに引き上げてもらい、スタートアップ企業やVCを中心に100億円規模の取引をしています。

それでは記事の本編に入ります。
CONTENTS
金融機関は採用を2割絞った
2020年度の採用人数合計は上位300社中だと約1.1万人です。
去年が上位300社中約1.3万人なので、2割ほど少なくなっています。
新卒採用数が多い会社ランキング(2020年)
「新卒採用数が多い会社ランキング」トップ300社(2020年入社データ)内の順位を掲載します。
2020年入社人数(予定含む)/2019年入社人数(予定含む)/2019年からの増減率の順に記載。
- 7位:東京海上日動火災保険/639人/592人/7.9%増
- 9位:三井住友銀行/600人/650人/7.7%減
- 12位:りそなホールディングス/565人/565人/変化無し
- 14位:みずほフィナンシャルグループ/550人/700人/21.4%減
- 15位:三菱UFJ銀行/531人/951人/44.2%減
- 23位:大和証券グループ/450人/700人/35.7%減
- 27位:三井住友海上火災保険/440人/460人/4.3%減
- 31位:三井住友信託銀行/417人/410人/1.6%増
- 32位:あいおいニッセイ同和損害保険/410人/448人/8.5%減
- 42位:SMBC日興証券/368人/340人/8.2%増
- 49位:野村證券/339人/627人/45.9%減
- 66位:明治安田生命保険(相)/290人/290人/変化無し
- 78位:みずほ証券/250人/350人/28.6%減
- 78位:ゆうちょ銀行/250人/250人/変化無し
- 90位:住友生命保険(相)/229人/246人/6.9%減
- 95位:イオンフィナンシャルサービス/224人/241人/7.1%減
- 98位:千葉銀行/221人/201人/10.0%増
- 99位:岡三証券/220人/250人/12.0%減
- 103位:関西みらい銀行/210人/245人/14.3%減
- 109位:第一生命保険/204人/215人/5.1%減
- 110位:三菱UFJ信託銀行/200人/250人/20.0%減
- 119位:福岡銀行/195人/220人/11.4%減
- 126位:静岡銀行/180人/187人/3.7%減
- 140位:日本生命(相)/160人/160人/変化無し
- 151位:横浜銀行/153人/127人/20.5%増
- 154位:京都銀行/150人/180人/16.7%減
- 160位:紀陽銀行/148人/150人/1.3%減
- 166位:中国銀行/144人/151人/4.3%減
- 166位:中央労働金庫/144人/104人/38.5%増
- 176位:第四北越フィナンシャルグループ/138人/-/-
- 184位:群馬銀行/132人/171人/22.8%減
- 190位:七十七銀行/130人/130人/変化無し
- 198位:滋賀銀行/129人/145人/11.0%減
- 216位:広島銀行/120人/160人/25.0%減
- 216位:京都銀行/120人/100人/20.0%増
- 226位:伊予銀行/119人/113人/5.3%増
- 241位:東海東京フィナンシャル・ホールディングス/112人/174人/35.6%減
- 246位:常陽銀行/110人/130人/15.4%減
- 254位:三菱UFJニコス/107人/102人/4.9%増
- 261位:百五銀行/104人/90人/15.6%増
- 261位:大道生命保険/104人/86人/20.9%増
- 274位:大垣共立銀行/100人/145人/31.0%減
- 274位:足利銀行/100人/130人/23.1%減
- 288位:四国銀行/99人/94人/5.3%増
- 295位:八十二銀行/97人/105人/7.6%減
- 295位:共栄火災海上保険/97人/100人/3.0%減
参考 「新卒採用数が多い会社ランキング」トップ300就職四季報プラスワン | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
新卒採用数が多い会社ランキング(2019年)
2019年度は就活生80万人に対して、上位300社中の金融機関採用人数は約1.3万人でした。
就活生全体の2%弱が、上位300社中の金融機関からの採用枠に入ります。
「採用数が多い会社ランキング」トップ300社(2019年入社データ)内の順位を掲載します。
- 1位:三菱UFJ銀行/951人
- 6位:みずほフィナンシャルグループ/700人
- 6位:大和証券グループ/700人
- 9位:三井住友銀行/650人
- 11位:野村證券/627人
- 14位:東京海上日動火災保険/592人
- 17位:りそなホールディングス/565人
- 27位:三井住友海上火災保険/460人
- 30位:あいおいニッセイ同和損害保険/448人
- 37位:三井住友信託銀行/410人
- 47位:みずほ証券/350人
- 51位:SMBC日興証券/340人
- 68位:明治安田生命保険/290人
- 70位:三菱UFJモルガン・スタンレー証券/280人
- 76位:オリックス/263人
- 79位:ゆうちょ銀行/250人
- 79位:岡三証券/250人
- 86位:住友生命保険/246人
- 88位:関西アーバン銀行/245人
- 88位:近畿大阪銀行/245人
- 90位:イオンフィナンシャルサービス/241人
- 102位:全国農業協同組合連合会(JA全農)/224人
- 103位:福岡銀行/220人
- 105位:第一生命保険/215人
- 113位:千葉銀行/201人
- 126位:静岡銀行/187人
- 133位:京都銀行/180人
- 138位:東海東京フィナンシャルホールディングス/174人
- 140位:群馬銀行/171人
- 147位:広島銀行/160人
- 147位:日本生命保険/160人
- 158位:中国銀行/151人
- 159位:紀陽銀行/150人
- 167位:大垣共立銀行/145人
- 167位:滋賀銀行/145人
- 167位:オリエントコーポレーション/145人
- 199位:七十七銀行/130人
- 199位:常陽銀行/130人
- 199位:足利銀行/130人
- 199位:商工中金/130人
- 207位:北陸銀行/129人
- 213位:横浜銀行/127人
- 247位:伊予銀行/113人
- 272位:八十二銀行/105人
- 276位:中央労働金庫/104人
- 280位:三菱UFJニコス/102人
- 284位:東洋証券/101人

平均2割減は比較的大きい数字
リーマンショック前後では3〜4割採用を絞る会社も多くありました。
思い切ったところだと8〜10割採用を減らしていました。
三菱UFJ銀行の44.2%削減は相当大きな数字です。
参考 経済危機で新卒採用を減らした100社リスト就職・転職 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 参考 さよなら、大量採用 ~メガバンクの事情~サクサク経済Q&A| NHK NEWS WEB
新卒の雇用維持コストは50歳の1/4
大手金融機関の一般的な50歳は、1,500万円程の年収です。
新卒の年収は400万円程です。
健康保険料・年金保険料・退職金積立金など、会社が給与以外に負担しているお金もあります。
年収が多ければ会社の負担額は大きくなります。
新卒採用を減らすよりも、50歳前後の高コストな人員を整理した方が効率的です。
新卒は基本会社のトップライン(売上)を伸ばすために使われます(新規開拓営業など)。
50歳前後の高コスト人員は、マネジメント・バックオフィスであることが多いです。
業務効率化(トップラインを維持してコストを削減する)のために、第一に整理される人員です。
マネジメント・バックオフィスに再教育をして営業に配置するリストラは、景気が悪化するとよく行われます。
その度に、転職・退職する人が続出します。
会社側も、再教育期間を転職活動期間と考えて長く取ってくれます。
大々的に退職金を積み増して退職者を募るよりは、コストが少なくて済むのでしょう。
参考 自分の「雇用コスト」はいくら?【年収600万円の正社員の事例付き】 コンサル転職&ポストコンサル転職のアクシスコンサルティング【公式】
現段階でも採用は相当絞られている
新卒平均年齢を23歳、退職平均年齢を満65歳とすると、43世代存在します。
均等に割ると、全従業員数に対して1世代当たり2.3%の従業員数です。
2020年度メガバンク全従業員比の新卒採用率は以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行 :531人/33,534人(2019年3月31日時点)=1.6%
- 三井住友銀行:600人/27,957人(2020年3月31日時点)=2.1%
- みずほフィナンシャルグループ:550人/59,132人(2020年3月31日時点)=0.9%
メガバンク3行全て平均を割っています。
メガバンクの離職率の高さ(5年で半分、10年で3割)を考えると著しく低い採用数です。
通常時はこの3〜4倍採用しています。
これだけ新卒の採用を絞ると従業員数は自然減少します。
しかし、高コストの50歳前後の人員を整理しないと金額的な効果は薄いです。
メガバンク「大リストラ」後の未来は若手には明るい
10年後には、50歳前後の高コスト人員が定年退職により減少しています。
入社人数を絞った関係上競争相手となる同期も少ないため、昇進はしやすいです。
景気回復により新卒入社が増えてくれば、自分の部下が増えます。
部下が多ければ上層部の収入は大きくなります。
このまま萎み続ければ倒産です。
しかし、潤沢な自己資金・預金残高があるため、ちょっとやそっとでメガバンクは傾かないでしょう。

まとめ
新卒採用の縮小、マネジメント・バックオフィスにいる50歳前後の高コスト人員定年退職。
メガバンクは低コストな組織に生まれ変りつつあります。
コストの低い新卒・若手社員は今後重宝されます。
同期が少ないから昇進もしやすいし、給料も高位安定。
メガバンクは今が穴場の就職先です。
このままメガバンクの業績が萎み続けることはリスクです。
しかし、過去からの蓄積(自己資本・預金残高)を考えるとそう簡単にメガバンクは傾かないでしょう
メガバンクに就職する絶好のタイミングです。